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過去の展覧会
 

企画展:「版画集/円・正方形・直線’83展 Cercle Carré et Ligne '83」(企画展示室3)

1983年、達氏がパリで企画し東京で出版、1984年パリのサンジェルマン・デ・プレ地区に在るギャラリー・カイエ・ダーで企画展示された版画集の作品展示です。達氏の親しい作家達と言っても、パリで尊敬する大先輩の著名な画家達5名、日本在住の画家2名に依頼し、達氏を入れて8名による版画作品に、国際美術評論家で初代・日本美術評論家連盟会長の岡本謙次郎氏、ヨーロッパを中心に活躍する国際美術評論家のジェラー・スリゲラ氏の文章もシルク版画で添えられた珍しい作品集の展示、当ミュージアムで初めて紹介する版画集です。
1930年、ミシェル・スフォー氏とトレス・ガルシア氏によって組織され、当時、ヨーロッパの幾何学構成の作家達がパリに大集 合した歴史的な企画展、円と正方形展から53年後、スフォー氏の許可を得てセルクル・エ・カレ展の名前を頂き、当時達氏が鉛直主義を唱えて作品発表していた時代、直線を追加してタイトル名が誕生したと聞いています。なお、1932年、パリのイマン出版社で出版されたトレス・ガルシア氏のRaison et Nature / theorie(理性と自然/理論)、43枚から成る詩画集が、氏より寄贈されており、秋には当ミュージアムにて展示計画の予定です。(ミュージアム館長)


 

企画展:「静かな小さな作品展」(企画展示室2)

今回の展示の内、Bozzolini(ボゾリーニ)、Leppien(ルピアン)、Nemours(ヌームール)、Morisson(モリソン)の絵画作品は、30年前に達氏が自分の絵と交換し以前はアトリエに展示されて居た思い出の作品です。 Contreras(コントゥレラス)同様、達氏がパリに留学して3年後におつきあいを始めて頂いた当時、既にパリの一流画廊で活躍していた大先輩達です。 Contreras(コントゥレラス)の動く作品、アクリル系合成ボード版に描いたMahiman(マルマン)の白い作品、、厚い材木を使ったミニマルなWarren(ワーレン)の作品、合板板に大理石の粉を使って描いた形が切られているCarter(カーター)の作品、幾何学でミニマルな絵画のBrandt(ブラントゥ)、単純で不思議な柔らかさを表現しているミニマルなErdmann(エルドゥマン)、キャンバスに長方形の形を描いているのはHernandez(エルナンデス)とFernandez(フェルナンデス)夫妻、白、黒のミニマル系のレリーフはParquet(パルケ)です。 全体的に静かな柔らかい展示を意識しました。アートは観るモノですが、眼をそして、耳を澄ましてアートの音を聴いて下さい。観るか方々が、心体でアートと接する様に期待しています。

 

企画展:「静かに燃える幾何学絵画展」(企画展示室1)

Bozzolini(ボゾリーニ)の白を中心にした動きの在る絵画、Busse(ブス)の激しい幾何学構成絵画、Kocsis(コチス)の立体的な図面を感じさせる幾何学絵画(他にコンセプトの強い作品もコレクションされて居ます)、Wechlin(ヴェヒリンヌ)の淡いブルーの絵画、Castillo(カスティヨ)の燃える構成絵画、Strack(ストゥラック)の深い静的で強さを感じさせる構成されたレリーフ、Saddi(サッディ)の軽やかな構 成絵画、Zanotti(ザノッテイ)の光と運動を見せる絵画、Nem's(ネメッシュ)の燃える様な構成レリーフ作品、Saint-Criq(サン=クリック)の力強い素朴な世界を感じさせる構成オブジェ、Bensasson(ベンザソン)のカルトンを切り抜いた硬い構成作品、逆にViot(ヴィオ)の軽快な曲線を活かした構成作品、合計12点の展示です幾何学構成絵画は一般的に冷たい抽象絵画と言われていますが、構成された画面から配色によって柔らかく時には力強さを感じさせる作品もみられます。眼を開いて作品を見つめ、そして精神を集中させて静かに立ち止まって下さい。作品の奥に描かれているものが湧き出て来る様な雰囲気に接する事が出来ると思います。そこから作品との出会いが始まると思います。

 


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